読書三昧 [本]
まずは、高峰秀子さんの「いっぴきの虫」。
雑誌に連載されていた対談、エッセイを収録した一冊です。
対談相手は、梅原龍三郎、松下幸之助、有吉佐和子、川口松太郎、
木村伊兵衛、沢田美喜などいずれも超一流の人々。
芸術や経済を声高に論じるでなく、褒めたたえるばかりでなく、
それぞれの飾り気のない人間としての姿が現れるような、
知っているつもりが全く知らなかったその人の魅力が改めて見えてくる、
彼女でなければ書けないことばかり。
ある意味で誰よりも相手を深く理解しながら、決して狎れ合わない、
それは夫である松山善三さんとの関係であっても。
ああ、どう言えばこの凄さを伝えられるだろう。
唯一無二。珠玉。
読みながら何度も唸ります。
こんなに素晴らしいものが、文庫で手軽に手にできるなんて!
なんて贅沢なんだ。
おとなの課題図書にしたいくらい。
あー、ちょっと興奮しすぎかな?
続いて・・・
浅田次郎さんのエンターテイメント「ハッピーリタイアメント」
角田光代さん「彼女のこんだて帖」
川上弘美さん「どこから行っても遠い町」
と、読み続けました。
角田さん、川上さんの2冊は、偶然、形式に共通点があり、
自分も登場人物の一人になったような錯覚に陥っています(進行形)。
秋の夜のひんやりした空気、女ひとりの時間に合うのであります・・・・。
読んでみようと思います。
by モープ (2011-10-29 21:12)